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アレルギー=免疫反応?

「アレルギーは免疫システムの過剰反応で起こる」ということは、いまではかなりよく知られていると思います、しかし知ってはいても、どこかですっきりしないものを感じている人も少なくないでしょう。

免疫システムは私たちを病気から守り、健康を保つために働いている体のしくみです。

それなのに、春先になるといつもくしゃみの連発に襲われ、卵・水をたらたら流し、安眠を奪われ、集中力が散漫になり、什事にも勉強にもまるで身が入らないーこういう毎:を余儀なくされる人たちにしてみれば、「これが免疫なの?」「免疫なんて迷惑なだけ。いらない!」とグチの1つもいってみたくなる存在かもしれません。

でも、ここで冷静になってみましょう。「アレルギー」はもともとドイツ語ですが、語源はギリシャ語の「aUos(奇妙な、変わった)」と「ergon(反応、作用)」からきています。免疫の働きによって起こる反応ではありますが、アレルギー患者からしてみれば、正常な反応からは「少し逸脱している」「変わっている」と受け止めざるをえない反応、というわけです。

免疫は黙々と働いている

さてそれでは、私たちは免疫の正常な反応がどういうものか、正確に知っているでしょうか? 確かに体の中に免疫システムというものがあって、病原菌や体に害になるものをやっつけてくれている、そのおかげで私たちは健康でいられるということを、頭ではわかったつもりでいるでしょう。

しかし、毎日健康に生活していて、「あ、いま体の中で免疫システムが正常に反応した!」と感じられる人はいるでしょうか?“インフルエンザが流行して、感染者が増えて学校閉鎖になっだ、“会社でもマスクをかけて出勤してくる人が増え、同じ課の人が何人も休んでしまっだ。そのような状況では、同じ学校や会社の子供たちも社員も、全貝がインフルエンザのウイルスを吸い込んでいるはずです。

そういう同じ状況で、しかも予防ワクチンを打ってもいないのに、インフルエンザにかからない人もいます。どうしてその人たちはインフルエンザにかからないのでしょうか? それはいうまでもなく、免疫システムが働いてウイルスをやっつけてくれたのです。しかしそのなかのだれ1人として、「自分はさっきウイルスを吸い込んだけど、免疫システムが果敢に働いて、ウイルスを全部退治してくれた」と、体の中で起こっていることを実感できる人は、まずいないでしょう。

免疫システムはがん細胞を攻撃している

免疫システムは、外から侵入してくるいわゆる「外敵」だけではなく、私たちの体の中で発生する敵、たとえぽかん細胞のような異常な細胞を攻撃し、やっつける働きもしています。

私たちの体は約60兆個の細胞でできていますが、それらの正常細胞ががん細胞に変わること、つまり細胞のがん化はかなりひんぱんに起こっています。そして、細胞のがん化がひんぱんに起こっているにもかかわらず、私たち全貝ががんという病気で倒れることはありません。それはがん細胞が増殖する前に、免疫システムががん細胞をやっつけてしまい、増殖を阻止しているからです。細胞のがん化と免疫の監視機能がバランスを保っているので、発症しないのです。

しかし、がん細胞が免疫システムにどんなふうに攻撃されて、いつ息の根を止められたのか、そういう戦いのことをなにも知らずに、私たちは毎日の生活を送っています。免疫システムは「いまがん細胞を退治したぞ!」というシグナルを発してはきません。彼らは謙虚に黙々と働いているのです。

そのように見れば、アレルギーという病気があるからこそ、私たちは免疫システムの存在を確認できるのだといえそです。